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2009年10月26日 (月)

ガス人間第1号

シアタークリエ「ガス人間第1号」二回目。 前回は15列目で全体を観て、今回は2列目でディテールをじっくり。

遊気舎時代は2ステージ取っても、もう1ステージとっておけば良かったと後悔することが多かった大王作品。 退団後はもう一つ…な感じが多く、2ステージ取ったことが悔やまれることも結構あった。 単価も上がっちゃったし。

で、今回の舞台。一応ストーリー↓

「連続放火事件を追う警部補・岡本は放火現場付近でのガス自殺事件を知らされる。死亡したのは有名バンドのギタリスト。過去に起きた同様の 3 件の自殺事件を調べる岡本だが、彼の恋人である週刊誌記者・京子も同じく事件を追っていた。どの現場にも「 JOWKI 」という解散したバンドのレコードが残されており、そのボーカルの女性「 CHIYO 」(藤田千代)が容疑者として逮捕された。しかしその事件は不可解な事だらけであった。無愛想で謎めいた中古楽器店員・橋本。異質なガス。完璧な「 CHIYO 」のアリバイ。牢獄でうごめく煙。そこには哀しい愛と結末が隠されているのだった。」(公式HPより)

 

面白かったです。とりあえず2度観て損はなかったです。

「ガス人間第1号」などという大王的タイトル (予備知識がなければ後藤ひろひとオリジナルといわれても違和感ないね。) であっても、劇場は日比谷である、東宝である。 つまり普段東宝の舞台を定点で観ている人が受け入れられる作品でなくてはいけない訳だ。 1度目の時は隣の席は和服のおばさんだったし…。 十何年か前だったら考えられない組み合わせ、ある意味感慨深かった、大王作品と和服のおばさん客、うーむ。 (だって、和服のおばさんが「ホルマリン兄弟」とか有りえねぇ。個人的には、格式の高い劇場であーゆーのやって欲しいが…。レバノンズとか。)

 

さて、物語は、前半は事件と謎の提示、後半に謎解きとともにガス人間とミュージシャンの哀しく切ない愛の話が浮かび上がり、それが物語の本流となる。 しっかりした人間ドラマのすっきりしたストーリーで多分東宝客(?)にも受け入れられるはず。

ストーリーの合間に適度に遊びも入るが、遊び部分に山ちゃんをキャスティングしたのは正解。 この役(アブナイ感じのガス研究家)、無名(一般的知名度として)な小劇場系役者が演じたら、絶対客が引く。かなり怖い。 山ちゃん(有名なお笑いの人)が演じているから客は安心して笑えている、という部分はあったと思う。 気持ちわるかったよー。(誉めてます。)

 

藤千代を演じた中村中さんの圧倒的な存在感と歌声、高橋一生さんのセリフから滲みでる哀切と狂気 (「ファイナルファンタジックスーパーノーフラット」の時にも思ったが「紙一重の狂気」みたいな役、もの凄く上手い。) 、そうしたキャストの力もあり、ラスト前のコンサートシーン、すごい緊張感と、愛の結末のあまりの切なさが胸を打った。

その後、これまでのストーリー展開からするとやや唐突なオチがつく。 「ダブリンの鐘突きカビ人間」や、改作前の「人間風車」と同様の落とし方で大王っぽい。 ネタばれになるから書けないけど

 

さて、この舞台の底に流れているのはもう一つの愛。 それは大王の異形の者に対する愛。 これは大王作品の重要な構成要素の一つだと思う。 「じゃばら」、「とかげ親父」や「ピロシキ」や「カビ人間」など、個人的に好きな作品は特にその要素が強い。 (「愛」の表れ方が時に屈折してたりするんだけど。) 個人的には、今回の舞台の満足感の最大の理由はその辺なのかなぁと思っている。

 

 

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